読書感想文 第21巻
『からくさ図書館来客簿 第二集 ~冥官・小野篁と陽春の道なしたち』
作:仲町六絵
流れは前回と同じく、三章の後半から四章にかけて、篁さんと時子様に絡む内容になってて、時子様が少しずつご成長あそばされております。
それにしても…表紙絵もきれいですが、目次のイラストが、何とも透明感がありお話に合っていて、フォントデザインやカラーがただの文字ではなく、イラストの一部のようで…。
ページが進むごとに胸が弾みます。
胸がドキドキ…というより、今回は“胸が弾む”の方がしっくりきます。
人力車の車夫さんと女学生さん
信長公のお小姓の藍丸(あいまる)とお香のお店のお嬢さん
舞妓さんと女子大生
鳥部と鳥類研究所で働くおっちゃん
道なしと呼ばれる霊たちは、生前に善行を積んでいて、悪い霊では無いのですが、それにしても、みんなそれぞれにいろんな思いを残しているんだな…と。
十年ほど前、見えないけど気配は感じる…。
そんな時期がありました。
話を聞いて、何か役に立てることはないか…。
そんな事を考えることもありましたが、何かあったとき祓う力も無いんだから関わらない方がいいと、当時の友人に言われ、あまり考えないようにしました。
でも、本当は篁さんみたいなことが出来たらなぁって思ってたのも事実。
無理なので、気をつけていますが。
話がそれました…
この作品は京都が舞台なんですが、おいら自身は中学生の修学旅行と20年以上前に、伏見に住む友達の所へ遊びに行ったくらい。
宝くじが当たったら、一年間観光のためだけに住みたい所ですww
一年かけて、寺社仏閣様々見て歩き、いろんなお祭りや神事が見てみたい。
宝くじ買うたびに思っております。
記憶にはあまり残っていないのですが、お話しを読んでると、景色が浮かびます。
いいなぁ行きたいなぁ~と、思いを募らせております。
宝くじが当たるまでは、お話の中だけで我慢しておきます。
この作品を読んで、その後に残る何とも切ないような寂しいような感じ…
遺されるほうもそうですが遺して逝かねばならない側も、例え満足していても一抹の寂しさはあると思うんです。
そんな気持ちが残る作品です。
消して嫌な思いではありません。
人が亡くなるのは確かに寂しいのですが、遺された側も寂しさだけではなく、ありがとう楽しかったねと、亡くなった方に対して言える気持ちがあるんです。
そんな、単純には言い表すことが出来ないような気持ちが残ります。
これからも続き、どんどん読んでいきます。