読書感想文 第30巻
幽遊菓庵-春寿堂の怪奇帳一~五-
作:真鍋卓 (富士見L文庫)
主人公の名月(眼鏡の青年)は、人ならざるものが見えすぎる体質から、見えない人と同じように生活していくことが難しく…。
出来る限り人と接触しない和菓子製造の仕事にやっとつけたと思ったら、店主が高野山の狐様、妖狐玉藻とかww
表紙絵で分かるとおりの、けも耳長髪の(一応)男性がそれ。
真ん中の五巻で、紫の着物着たおかっぱの女の子は、玉藻が作った式神だけど、つまみ食い以外あまり役に立たずww
最初のうちは、名月のふてくされ加減が目立ってたけど、巻を進めるごとに面白くなっていきました。
それにしてもまぁ…ww
出てくる女性のうち、7:3で幽霊やらなにやら人ならざる存在で、ほぼ名月を気に入り人間の女の子もかろうじて1人気に入ってくれて、名月は嫌がるだろうけど、ハーレム状態ww
幽霊嫌いあやかし嫌いとはいえ、名月もお人好しというか、面倒見いいからねぇww
何かといえば“縁”を口にする玉藻との約束は、三年無事に勤め上げたら、あやかしと無関係な見えない体にしてもらうこと。
五巻では、名月の実家とかなんで見える体質なのかとか、その辺も分かってくるし名月自身にも慣れが見えてくる。
見える体質がゆえに人付き合いもままならず、激しくコミュ障…というか、人の気持ちの機微に疎すぎるこの主人公が、今のハーレム状態をどう纏めていくのかが楽しみです。
7月には新しいお話も出るようで、非常に楽しみです。
それにしても…いいなぁ。
夏越しの祓え…このお話を読む前から、事情が許せばどこかの神社に行きたかったんだけど、読んで余計に行きたくなった(´Д`)
まぁ仕事の都合で無理なので、どこかで水無月買って大人しく食べて、略式の夏越しの祓えをしようかな…。
来年こそは!(๑•̀ㅂ•́)و✧
新刊発売日
まあ、お店には並んでたけど、今日が公式発売日だそうで…。
電子書籍化されるのが待てなくて、紙本で買う気満々だったのですが…。
帰りの電車…もう少しで自宅最寄り駅って時にメールきた。
予定の本が電子書籍化されたお知らせ…。
☆-(ノ゚∀゚)八(゚∀゚ )ノイエーイ☆
ってことで、本屋さんでは四冊購入。
↓この子達。
紙本の倍買ったww
でもhontoカード登録してるから割引クーポン使えて20% off
買ったうちの↓この子は紙本&電子書籍両方購入組
『かくりよの宿飯 四~あやかしお宿から攫われました。』
作:友麻碧 富士見L文庫
表紙絵が気に入っておりまして。
読み終わったら、またここなり読書メーターなりで感想アップの予定です。
読書感想文 第29巻
1.『幽落町おばけ駄菓子屋』
2.『幽落町おばけ駄菓子屋 思い出めぐりの幻灯機』
3.『幽落町おばけ駄菓子屋 夏の夜空の夢花火』
4.『幽落町おばけ駄菓子屋 たそがれの紙芝居屋さん』
5.『幽落町おばけ駄菓子屋 春まちの花つぼみ』
6.『幽落町おばけ駄菓子屋 晴天に舞う鯉のぼり“
作:蒼月海里 角川ホラー文庫
お話しの中心となるのは、大学に入学と同時に一人暮らしをする男の子の彼方君。
そして常世と呼ばれる、あの世とこの世の境目のような町に住む、猫目さん(黒猫)と駄菓子屋の主人の水脈(みお)さん。
イラストの感じから、何度か水脈さんは違うかな…と思ったりもしたんですが、おっとり穏やかな感じがどうにも宮本さんで進むので、そのままにしています(笑)
今まで読んできたあやかし物は、河童とか座敷わらしとか、いわゆる人ならざるもの…というか妖怪。
このお話は、この世に憂いを残した人や物が核になってます。
それだけに、人の思いと近いところもあり、六冊とも休暇中のため、ほぼ一気読みでした。
二巻から登場する都築さんがお気に入りです(笑)
俺様キャラが少しずつほぐれていくのは、見ていて嬉しいです。
お菓子や、駄菓子屋さんに必ずあったおもちゃとか、懐かしく思い出しながら読んでおりました。
それと同時に、上野浅草近辺の甘味情報がこれでもかと押されてて、久しぶりに舟和の芋ようかんが食べたくなりました。
ホラー文庫からの発刊ではありますが、身の毛もよだつようなお話はなく、サスペンスのような落ち着かないハラハラ感もなく。
余計な騒がしさが無いので、終始お話しに集中して読み進めることができました。
まだまだ続きがたのしみですね。
あ、これは最後に声を大にして!
二巻に出てきた『白石温麺』は、しろいしうーめんです!
ご丁寧にふりがな振ってまで“しらいし”と間違えて下さってましたが、しろいしです!
地名はしっかり調べてほしいぞ、作者さん&編集者さん
母の故郷であり、子供の頃から48になる今でも食べる、おいら的ソウルフードですので(´・ω・`)
読書感想文 第28巻
『南都あやかし帖~君よ知るや、ファールスの地~』
作:仲町六絵 メディアワークス文庫
『からくさ図書館来客簿』シリーズを書かれた方の、からくさ図書館より前の作品。
タイトル的には気になっていたものの、レビューを見て、主人公の名前が「天竺ムスル」
架空の人物度が高いというか、あまりにも現実離れした名前で、読むのをためらってた作品。
でも、読書メーターサイトでの他の人のレビューを見て、天竺ムスルが実在の人物であることがわかり、これは…!と思い読んでみました。
面白い!
室町時代って、あんまり書かれてないですよね。
一休さんくらいしか記憶にない(笑)
足利将軍家時代で、僧兵だのがいたりして、おっさま大活躍時代。
前の平安時代の雅やかさに比べると、よく言えば勇ましい。
悪く言うとむさ苦しいww
寺同士の争いとかもあるのに、これはもう時代の流れ方ではなく、仲町ワールドなんでしょうね。
スピード感満載で手に汗握るのではなく、お話しの緩急はもちろんあるけど、終始落ち着いて、静かな緊張感緊迫感を感じる場面や、何気ない日常の時間を切り取った、ゆったりとした時間のバランスがすごく好み。
ぜひこれは、からくさ図書館同様、シリーズ化して欲しい!
章の間に、室町時代の歴史コラムもあって、そちらもまた勉強になり楽しいです。
読書感想文 第27巻
『わが家は祇園の拝み屋さん~涙と月と砂糖菓子~』
作:望月麻衣 角川文庫
祇園と書いて“まち”と読みます。
現代物でも陰陽師が出てくるお話はいろいろ読んだけど、これが一番身近に感じる。
こういうおばあちゃん、本当にいそうだもん(笑)
フィクションを感じるのは、イケメン多すぎなとこかな(笑)
でも、あったかくていいお話ですよ。
突然、目を合わせた人の心の声が聞こえるようになってしまって、引きこもりになって、高校進学も出来なかった主人公・小春ちゃんが、京都のお祖母ちゃんのお店にお手伝いに。
あの晴明様のお師匠様の家系(傍系)
お祖母ちゃんにお父さんと年の離れた三十路の弟(叔父さん)と一緒に暮らし、はとこの澪人さんもよく現れる。
少しずつ少しずつ町に慣れて暮らしに慣れて、いろんな出来事を乗り越えて、やっと自分の悩みを勇気を出して打ち明けたら、みんなして「あ~やっぱり」と全然動じない(笑)
お祖母ちゃんの家の血が隔世遺伝とかで、ちょこちょこ出てくるらしいけど、お祖母ちゃんはもちろん叔父さんも、澪人さんもみんな修行だけでは得られない特別な力がある人達。
いらないだけの力だったけど、お祖母ちゃんの家にいると、その力を隠すのではなく“活かす”ことができる。
裏表のない生活のお祖母ちゃんや叔父さん達に囲まれて、夏休みからは京都の高校途中編入出きるようになり、
その学校でも、嫌いだった力のおかげでお友達ができた。
力のことも分かってくれるお友達。
普段、雑音のように入ってくるクラスメート達の心の声は、お祖母ちゃんのお守りのおかげで強い思いだけしか聞こえない。
そして、力をコントロールする事を学び始めた。
これからのお話しがどんな風に変化していくのかが楽しみです。
それにしても…。
澪人さんのキャラがなぜか1人だけ、石田彰さんの声で立ち回るように…(^_^;)
おいらのイメージとして、あんな感じなんだろうな。
イラストとお話の可愛らしさから、今回のフレームはピンク(笑)
あ、表紙絵の右側の着物の人が澪人さんです。
読書感想文 第26巻
『最後の晩ごはん』
1、ふるさととだし巻き卵
2、小説家と冷やし中華
3、お兄さんとホットケーキ
4、刑事さんとハンバーグ
5、師匠と弟子のオムライス
6、旧友と焼おにぎり
作:椹野 道流 角川文庫
最初は主人公が踏んだり蹴ったりなところから始まって、好き嫌い別としていろんな人と関わりながら、足元を固め今までの足元を見つめ直し、6巻では一歩踏み出す準備ができた…。
そんな感じでした。
幽霊といわれる人達が出てきたり、付喪神が出てきたり何でもありなんだけど、今の世の中人間の方がよっぽど化け物じみてるので違和感ないというか…ww
主人公が元芸能人で、濡れ衣とはいえやらかしちゃったので、それが役に立ったりそのために周りに迷惑をかけてしまったりといろいろですがここまで読んでくると、いつかは戻るのかなぁ…と思ってみたり、
ロイドさんは、いつまで一緒にいられるのかなぁ…とか、おいらもいろいろ考えますww
拾ってくれた夏神さん(定食屋の主)も、過去にいろいろあった方。
さすがに6巻までくるとお互いにいろいろ分かってくるわけです。
気を使ったり踏み込んでみたり…。
男の人ってめんどくさいって作中の女性の1人が言いますが、おいらはその距離感がうらやましいです。
訳知り顔でいろいろ聞かれて、ホントかどうか分からない同情をされるより全然いいです。
訳あり師弟と付喪神ロイドさん。
これからもおいしいご飯とお話し、楽しみにしております。
読書感想文 第25巻
『晴追町には、ひまりさんがいる-はじまりの春は犬を連れた人妻と』
『晴追町には、ひまりさんがいる-恋と花火と図書館王子』
作:野村美月
講談社タイガ
作者本人も言ってますが、めぞん○刻がモチーフのようです。
大学生の男の子と犬を連れた可愛らしい人妻さん。
元ネタとは違い、大学生の春近君は同年代の女性ではなく、好きになるのはいつも人妻さん。
子供の頃の○○ちゃんのママから始まり、気づくとみんな薬指に指輪がキラリ。
人妻さんも、未亡人じゃありません。民俗学者の旦那さんは彦星旦那で、七夕の一日しか戻ってこない…ようで。
この辺は一作目のラストとあとがきに惑わされて、まだよくわかっていません(笑)
でもそのあたり抜きにしても、小さな町の日常にある小さな出来事が微笑ましい。
良いことばかりじゃないんですが、それでも「そう思うのは、あなた一人じゃないんだよ」って笑顔になるようなお話でした。
続き出るよなぁ…。
まだ有海さん(ひまりさんの旦那さん)の謎も、同じ名前の犬の謎もとけてない。
二作目の終わりの方で、みんなに少しずつ今までとは違う風が吹いてきて、これからどうなるのか楽しみなのに。
ええ。楽しみにしてます(笑)