読書感想文 第58巻
『おとなりの晴明さん』
仲町六絵・著/メディアワークス文庫
大好きな『からくさ図書館来客簿』のお話から、晴明様にスポットをあてたお話。
からくさ図書館のお話では、仕事がらみで登場でしたが、今回は閻魔庁から休暇を貰っての現世京都滞在。
お隣の女子高生に勉強を教える代わりに、現世のことをいろいろ教わり、そんな中であやかしたちのお困り事に手を貸してくださいます。
からくさ図書館の
↑こちらの晴明様が自分的に好みなんですが、今回は主役ということでイケメン度増し増しになったようです(笑)
お話の中には、篁公や時子様、茜さん、山野家の双子などが顔を見せてくれるので、その点でも楽しいです。
今回の作品も、京都の町や出てくる人達が優しいです。
お相手が女子高生ではありますが、恋愛的な面ではなく、あくまでも京都舞台のあやかし話として、これからも進んでくれると良いなぁ…と思っています。
この作品がでる間にも『京都西陣なごみ植物店』や『奈良町ひとり陰陽師』『アンティーク弁天堂の内緒話』などが出ていますが…
植物にまつわる事件を解決していくお話ですが、こちらは恋愛面もうまくバランスが取れてて楽しく読ませていただいてます。
『奈良町ひとり陰陽師』メディアワークス文庫
今も奈良にひとり残る陰陽師の男の子のお話。幼なじみの女の子に手伝ってもらいながら、あやかしの相談事を解決していくお話。
南都あやかし帖の天竺ムスル(楠葉西忍)がご先祖様で、ムスルさんも登場します。
荒事ではなく、困っているあやかし達や神様のために頑張ってる話は大好きなのですが、続きが無いのが残念…(´・_・`)
『アンティーク弁天堂の内緒話』幻冬舎文庫
アンティークショップを舞台にした、こちらもあやかし絡みのお話です。
が……この作品だけはどうしても苦手です。
あやかし絡みのお悩み解決(アンティークにまつわる話添え)にしたいのか、主人公の女の子とイケメン店長の恋愛話にしたいのか…。
いずれにせよ、女の子が店長にメロメロ過ぎてことある事にそれが出てくるのがどうにも鬱陶しく……。
仲町先生というより、担当さんのお好みだったのかなぁ…(´・_・`)
という感じで、仲町先生の作品に関しては、作品に興味…というよりは、完全に作家買いです(笑)
その中で自分的に向き不向きなお話はもちろんありますけど、不向きなお話でもしっかり読ませていただいてます。
最近、守られタイプの女の子がでてくる作品が多い中で、『京都西陣なごみ植物店』は、主人公の1人である女性がしっかり者で、1人でも頑張れるタイプなので、気に入ってます。
せっかくだから、仲町先生の時代小説も読みたいなぁ…。
デビュー作、大好きなので。