読書感想文 第54巻
『ミヤマの社 -君に捧げる恋の舞-』
作:一石月下/富士見L文庫
電書買うときのあらすじ紹介とかで、話の流れや結末はイメージしやすかったお話です。
でも、だからこそお互いの気持ちが胸に迫って、切なくてやるせなくて…。
神さまと人間(巫女)の恋のお話し。
けして結ばれることはない想い。
忘れられて長らえるか、お互いに想いを抱えたまま想い人の前から消えるか。
どちらが正しいかなんて、きっと答えが出ない二者択一。
どちらを選んでも、どちらかが辛い。
神である深山は最後は笑顔だった。
でもその笑顔が辛いなぁ…切ないなぁ。
神である深山と、巫女となる亜希の気持ちが、とても丁寧に描かれています。
大人になるって…
悲しい想い、苦しい想い、辛い想い…すべてをひっくるめた切ない想い…
丁寧にじっくり進むお話に、分かりすぎるほどに一人一柱の気持ちや、もう一人の少年の気持ちも伝わってきて、涙なしには読めませんでした。