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読書感想文 第36巻

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修法師百夜まじない帖シリーズ

『冬の蝶』『慚愧の赤鬼』『鯉と富士』

小学館文庫

 

もともと電子書籍として配信されているものを書き下ろし二作を加えて文庫化した作品…の電子書籍版です(笑)

 

津軽でイタコの修行をした百夜(ももよ)は盲目。そして津軽弁は江戸の人達には通じない。

江戸に来てすぐ、切腹して帰る宛ても行く宛てもない侍の亡魂と出会い、見えない目となり口となれとその身に寄せて、修法師(ずほうし)として通称おばけ長屋にいつく。

本業はイタコとして死者の言葉を聞く事だけど、最初の仕事が九十九神絡みで、依頼主である店の主人も手代も百夜を気に入り、盲目の百夜に不自由のないように…と手代の佐吉がしょっちゅう顔を出す。

その佐吉が主人経由で依頼してくるのは九十九神絡みの物ばかり。

 

とはいえ、佐吉と侍言葉を話す百夜のやりとりは、テンポが良くて面白いです。

江戸の人は早口で江戸弁もテンポがいいからてすかね。

様々な人の思いが物に宿り、九十九神となる。そんな九十九神達が、持ち主に何かを伝えるべく姿を現すもんだから、生きてる人間はたまったもんじゃない(笑)

無理に祓おうとせず…まぁ多少は金縛りの術とか使うけど、ちゃんと思いを遂げさせてやるので、怖いと言うよりはほんのり温かいお話でした。

 

ただし、鯉と富士の最後は江戸の大火で犠牲となった大勢の亡魂のお話しで、こちらはちょっと考えさせられるものがありました。

 

お話の中には、名前の付いた由来とか呼ばれてるようになった由来とか、豆知識的なものもあるので、へぇ~(*゚▽゚)ノ∩-☆となります(笑)

 

今回は文庫化したものを購入しましたが、続きはまだのようで、一話ずつばら売りされてるもの(電子版)を読み進めて行こうと思ってます。

こちらはかなり先まで続きがあるので楽しみです。

どこかで聞いた不動明王真言とか出てくるので、ニヤリとしながら楽しんでます(笑)