つぶやきより長く日記より短く

ひとことブログみたいに気軽に…のはずが、最近はめっきり読書blogになってます

読書感想文 第23巻


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『招き猫神社のテンテコ舞いな日々1.2』 作:有間カオル

出来のいい兄のように親の期待に応えることが出来なかった小学生が、ほとんど親に相手にされず、作り笑いと処世術を纏い一流大学に入り、一流企業に入り…友人と起業。
処世術のもろい部分をつかれて裏切られ、会社は倒産、親戚の所有する無人の神社の管理人に。

今まで読んできたお話しのキャラと違って、まぁひねくれてることww
それでも少しずつ、人としてのものの考え方を学んで、化け猫たちの手も借りてホントの人付き合いも少しずつ学んで…。

親からも周りの同級生やその他の人たちからも学んで来れなかった人の気持ちだから、取り戻すんじゃなくて、いい年ぶっこいた大人になってからやっと心の勉強ができるようになった主人公。

そんな印象です(笑)
だから、一巻より二巻の方が面白かったです。
どこにでもあるような出来事だけど、町の人たちや自分自身の日常だから、ドラマチックな事件のような日々じゃないのは当たり前。
三巻も、そんな普通の日々の出来事がいいなぁ。



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『貸出禁止のたまゆら図書館1.2』 作:一石月下
富士見L文庫

病弱な弟ばかりに構う両親、弟もそんな状況を受け入れて大人しい…と思ってる姉。
弟の中学進学を気に、空気のいい田舎に引っ越す羽目になり、志望校にも行けず友達とも離れ離れ。
あ~私ってかわいそう…。
そんな感じのオープニングで、そこに山の中にある、たまゆら図書館が関わっていくお話し。

館長さんはどうやら祓い屋家系。
図書館には書妖(しょよう)と呼ばれるあやかしが憑いた本が集められ、見える人には見える。
かわいそうな私が、たまたま手にした本が自分の気持ちを写すようなお話しで、憑いたあやかしと同調し、他のあやかし達とも心を通わせていく。

もうね、親が子どもに遠慮してるというか、どうしていいか分からず目の前のことに振り回されてる感じで、主人公の親にイラついた(笑)

一巻二巻通して、主人公は様々な出来事から自力で自分の気持ちに気づき、家族との関係を少しずつ修復し、同じように悩んでいた弟も、自身の気持ちをあやかし絡みの出来事で表にだし、姉弟も仲良くなれて。
弟が姉に罪悪感から遠慮してるとか、姉が自分は放置されてるとやさぐれてるとか、分かってるのに手をこまねいてる親にホントイライラ。
まぁ、自力で解決していくからの物語なんでしょうが、続きのお話がでるなら、ぜひ姉弟が自身の思いを親にぶつけられる時が来てほしい。

それと…せっかくいろんな名作が出てくるんだから、もう少し本の話との関連付けが強くても良いんじゃないかなぁ…と思いました。

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それにしても今回は、人的ムカつきがリアルで、現実逃避には向かないお話でした(笑)