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つぶやきより長く日記より短く

ひとことブログみたいに気軽に…のはずが、最近はめっきり読書blogになってます

読書感想文 第49巻

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『紅霞後宮物語一~四』

作:雪村花菜/富士見L文庫

 

全体的に派手なイメージのあるカバーで、あらすじ読む限り、ただの後宮ドロドロ物語ではないようだったので、ずっと気にはなってましたが、やっと読めました。

 

話があちこち飛びすぎないし、余計な説明文章を入れず、登場人物の心情を語っていくことで、どんどん話が進む印象。

女性が文官武官のどちらでも、男性と同様に活躍してるのがいい。

皇帝が男子継承になったのは、もともと女帝国家だったけど、妊娠~出産~産後の育児期においても女帝の仕事をしなきゃいけなく、あまりの激務に何代目かの女帝が、これは無理だと男子継承にする遺言を遺したから(笑)

時代物にありがちな、女は不浄のもの扱いされてないところも好きです。

皇帝も皇后も、もとは軍人同士。

政略的な事から、かつての女上司を皇后にしたわけだけど…。

アラサーな2人は妙にサバサバしてて、会話が夫婦漫才のよう(笑)

夫婦として…よりは、同志として、時を経るごとに少しずつその絆をより強固にしてるかんじです。

皇后が軍を率いて戦うことも許されてるので、二巻以降は内乱鎮圧など軍事面での活躍も多い皇后。

それに対して、悪い人じゃないけど、ブラックな面も冷酷非情な面も持たなければいけない皇帝。

後宮をめぐる争いの中で…戦の中で…大事な人を亡くすこともある中、こういう夫婦関係もありだと思う、おいら的には好みのお話しでした。四巻で終わりじゃないよな…。続き読みたいし。

 

とりあえず外伝読んで待ってます。(笑)

読書感想文 第48巻

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『ぼんくら陰陽師の鬼嫁』

作:秋田みやび/富士見L文庫

 

京都が舞台の現代物語。

現代物でもいろいろ見てきた陰陽師系のお話しですが、この話が一番身近に感じました(笑)

突然出会って契約結婚をする表紙の2人ですが、実はその前からの縁(えにし)がおありで。

 

五行相剋とかの話は、身近な例をあげてもらったので分かりやすかったです(笑)

契約前提なので、素直じゃないところがあったり、ぼんやりと嫁姑の争いがあるけど、姑さんとの争いがぼんやり見える程に、お互い悪くは思ってないようで、かわいらしい嫌みに対してのスルースキルがあれば全然平気なレベルで、バトルらしい感じはしなかった。

これから1人ずつ、おじゃま親戚が増えるのかなぁ(笑)

 

普段読み慣れてるお話では十二神将だったけど、ここでは数は同じ十二天将

今回の登場は、白虎と玄武(ツインズ)と天后。

こっちの天后はゴスロリだけど、向こうの天后に着せても似合いそうだ(笑)

 

いろんな所でいろんな解釈で読めて、素直に面白いと思ったのは、ここが初めてかも。

自分の中では、十二神将であの絵柄でイメージ固定されてるから、違うとあまりいい気がしないことが多かったけど。

人それぞれの解釈があるから当然なんだけど、上手く飲み込めないというか。

でも、このお話の天将達は、同じ素材で違う味付けの料理もおいしかった…そんな感じです(笑)

 

これも続きが楽しみな一冊になりました。

読書感想文 第47巻

『ゴミソの鐵次  調伏覚書  萩供養』

『ゴミソの鐵次  調伏覚書  お化け大黒』

『ゴミソの鐵次  調伏覚書  丑寅の鬼』

作:平谷美樹/光文社時代小説文庫

 

電子版には表紙絵付いてなかったので、画像無しで…。

 

先に、鐵次と同郷の、盲目の女修法師である百夜ちゃんのシリーズを読んでたんだけど、どうやら本流はこちらのようで。

でもさすが本流。百夜ちゃんシリーズも良いけど、こちらはその上をいく(笑)

 

鐵次は、スマートに事件を収める訳ではなく、失敗も間違いもある、ホントに等身大に描かれているので、親しみがもてます。

こちらも同郷と分かった七瀧太夫。格式の高い店の花魁だけあって、矜持は並々ならぬものがあり…。

でも、本音で話してくれる鐵次のことは、憎からず思っているようで…。

そんな姉さんの気持ちが、二冊目のお化け大黒で分かります。

そして、三冊目の丑寅の鬼では、鐵次と百夜の故郷・津軽から大先達が江戸に来る。

恐らく…鐵次たち修法師の長のような人と判断。

この人の登場で、一気に場が締まり、ラストに向け話が動いた気がします。

ラストの鐵次は…“人はいくつになっても成長する生き物”って感じでした。

 

 

この話、久しぶりに読んでる最中、実写が頭の中で動きました。

本を読んでると、その役のイメージの声優さんの声でセリフが聞こえてきたり、場面が想像できたりするんですが、今回は実写(笑)

おいらの中では、鐵次は内野聖陽さんがハマりました。

話の感じから、NHKよりテレ朝で仕事人シリーズのノリで作ってほしいなぁ…と(笑)

これは実写向きなお話だと思います。

怨霊や亡魂の調伏は、表現しづらいかもしれないですが、そこは大袈裟にならない程度にCGを…(笑)

そうなったらいいなぁ…ってか、続きが読みたい…(´・ω・`)

 

百夜ちゃんシリーズはまだ続きがあるので、そちらを少しずつ読み進めたいと思います。

読書感想文 第46巻

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『ちどり亭にようこそ~京都の小さなお弁当屋さん~』

作:十三湊/メディアワークス文庫

 

小さな仕出し料理と弁当のお店。

店主は由緒正しきお家柄、長きにわたるその血筋を絶やさんがための跡取りお嬢様の花柚(はなゆ)さん

そして、酔っ払っていたとはいえ、その花柚さんのレクサスに轢かれそうになったことが縁で、花柚さんのお店でアルバイトを兼ねて料理を教わることになった、慧太(大学一年生)

 

お話の中には、もちろん2人それぞれの恋のお話がありますが、こちらは花柚さんが一歩も二歩もリード中(笑)

慧太の方は、料理もだけど、花柚さんの家のような、まるでご華族様のような家の事をはじめ、知らなかったこと、知ろうとしなかった事を様々学び、大人になっていく上での、自分の核となる何かを着実に学びとってる感じです。

 

対外的にはしっかりしてても、どこかお嬢様気質が抜けない、のんびり屋な花柚さんと今どきの大学生慧太は、良い師弟コンビです(笑)

花柚さんは、しっかりというよりちゃっかりなのかな(笑)

ライフワークと言い切るほどに、毎週それなりのお家柄のご子息とお見合いを重ねるも上手く行かず…。

そのお見合いで何をしてるのか知らないけど、破談になった相手といいお友達関係が築かれており、困ったときにお見合いネットワークを駆使して乗り切る逞しさ(笑)

単純にのほほんとしてるだけじゃないところがすごく良いです。

 

お弁当やお料理教室で出てくるメニューは、どれもおいしそうで、誰でも知ってるものばかり。

使う食材が和の趣ですかね…でもハンバーグとかも出たりするしオムライスも出てくるから、全くの和でもなく…難しい(笑)

でも、いいなぁ…こういうお弁当屋さんあったら通う…。

お弁当箱渡せば、それに詰めてくれるとか、嬉しすぎるでしょう。

 

お話の中…というか、章ごとのタイトルに暦に出てくる“七十二候”と言われるものが使われています。

お話の中にも、何気なく出てくる七十二候。暦で季節を知る…これも、この本の中でいいアクセントになっています。

こんな暦が欲しいなぁ…と。そして、次に京都へ行くことができたら、絶対おばんざい系のお店に行こうと…ダメなら駅弁じゃなくて仕出し弁当買おうと密かに誓って読了です(笑)

読書感想文 第45巻

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『神様の御用人6』

作:浅葉なつ/メディアワークス文庫

 

5作目から、少し間があいてしまったので、思い出しながら読みました。

今回は一つ目が神田明神のあの方。

作者らしいちょっとお茶目なキャラになってたけど、わりと好き(笑)

ただ…すみません。歴史の授業は遥か昔なので、ちっとも覚えてませんでした<(_ _)>

二つ目は、大国主神の国譲りに登場するあの神様。鹿島神社が舞台。

大国主神須勢理比売の夫婦は既に登場済みなんだけど、今回もチラリと登場。

国譲りで顔を合わせたあの神(ひと)との再会にうろたえる姿が笑えます(笑)

三つ目は、宗像大社の三姉妹。舞台は九州です。

 

一つ目は東京だし二つ目は茨城県、三つ目は九州。

無報酬の御用人様、交通費が大変(;´Д`)

でも、東京は誘ってくれた側が交通費も宿泊費も出してくれたから、その辺は大神も気を使ってくれたのかな(笑)

どのお話も、相手のことを思い、その思いが怨みに変わってしまったり、すれ違ってしまったり、勘違いを引き起こしたりと、全てが相手を思う気持ちの強さからくるものでした。

 

相手を思う気持ちが強くなればなるほど、冷静さを欠いて、大事な相手の気持ちが見えなくなる。

人との結びつきが強い神様達ですから、心の有り様も人に似てるのかもですね。

 

このお話は、章の合間に神様講座(ワンポイント)も楽しめるので、神社に興味が湧いたり、もやっとした部分が分かったりと、その点も面白いです。

神様のお話と平行して、穂乃香ちゃんとのこともちゃんと話しは進み…。なんと強烈シスコンの兄貴登場ww

自分とたいして年の変わらない兄貴の登場に、前途多難さが分かりやすいくらいでまぁ(笑)

 

巻末では、八岐大蛇を倒したあの方がチラリ。

ますます楽しみになりました。

その前に、前作読み返して復習しとかなきゃ(^_^;)

読書感想文 第44巻

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『カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語』

作:丸木文華/集英社オレンジ文庫

 

時代ものでもあまり見かけることの無かった大正時代。

はいからさんが通るくらいしか記憶にない(笑)

 

祓う系のお話しだと安倍晴明の末裔とか傍系とかが多い中、こちらのご先祖は坂上田村麻呂

千年前に封じられた鬼が寝ぼけている間に名を与え使役と下した坂之上香澄。

使役とされ、香澄に本当の名を呼ばれぬ限り人の形(なり)を取らねばならぬ鬼の王・悪路王(朧)。

この鬼は、人の持つ邪念を好む鬼達を喰らう。

 

香澄に関わる人たちの怨みの思いにすり寄る鬼。憑かれた方も鬼によってどんどん狂わされる。

香澄の家は華族様(伯爵家)なので、まぁ邪念を持つ人には事欠かず、朧にとってはバイキング形式で喰いたい放題な訳だけど、もうちょっと待って味に旨味を…とか、変にこだわるグルメぶりを見せるかと思えば、初めて食べた羊羹をこよなく愛するお茶目な面もあり。

 

ただし…表面上、使役に下した香澄が主で朧は使われる側。

のはずだけど、どうも朧は何か隠している様子。

この先の展開が楽しみになりました。

 

今回の話はいずれも女の怨みの鬼達。

平安の頃もそうですが、女性は身分が高ければ高いほど、家の中に閉じ込められ、大正時代は“職業婦人”なんていって、やっと女性が家の外へでる事が少しずつでも認められてきた時代。

うちに籠もってる女性達の方が、さぞ怨みも深かろう…ということなんでしょうかね。

訳あって鬼となるもの、初めから鬼の気質を持って生まれるもの、それぞれですが、一番最初の飼い猫が出てくる話は、ちょっと切ないものがありました。

 

大切にしてくれた主を一途に思う気持ちが鬼となることを受け入れる。

今回は結果オーライだったけど、もっと悲しい幕引きもあるんだろうなぁ。

今後出るであろう続きでは、そんな部分も見てみたいなぁ…。

読書感想文 第43巻

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『妖怪センセの京怪図巻~祇園祭にあわいは騒ぎ』

作:朝戸麻央/富士見L文庫

 

“あわい”とは、この世でもあの世でもない、あやかし達の住まう場所。

なので、あやかし達は“あわいのもの”とこの本の中では呼ばれてます。

表紙の2人がお話しの軸。多聞(男性)の視点が中心で話が進みます。

妖怪の絵を描く多聞(たもん)と、またいとこの瑞希

多聞は視えて聴こえる人、瑞希は聞聴こえるだけだった。

十年前に関わった狐の面のあわいのもの。

この時から瑞希は視えるようにもなり、多聞は一本の不思議な筆を得る。

この筆を使って描くと、あわいのものを封じることができる。

 

でも、このお話では封じは最終手段で、必要な対処だけに留めてるので、事件解決的な言い回しより、出来事を収めると言った方がしっくりきます。

あわいのものには、彼らの事情で存在するんだから人側の事情を押しつけて退治てしまうことはしません。

あくまでも命に関わる時だけのようです。

そして出来事を収める間も、けしてバトルチックではなく、人の心の動きがお話しを進めていくので、落ち着いて読むことができます。

 

京都という土地のお話なので、先日いけなかった、みやこめっせのこととか八坂さんのこととか出てきます。

そのあたりも楽しく読ませていただきました。

続きを楽しみに(^_^)